間近に迫った全国高校サッカーに出場するある強豪校の監督から、こんな話を聞いた。
「Jリーグか大学か、生徒が卒業後の進路に迷ったらJの複数チームから誘われたならともかく、
頭を下げてお願いするくらいなら迷わず大学を勧める。サッカーでメシを食うことが、だんだん難しくなっている」
新卒Jリーガーはどんな有望選手でも初年度の年俸は最高480万円に抑えられている。
昨年度の高卒初任給15万7800万円に比べれば高いが、満額もらえる選手はごく一部。
急激なJの拡大路線はクラブ間の大きな格差を生み、弱小クラブには
“ワーキングプア”の選手もいる という。これでは高校生も夢はもてない
折からプロサッカー選手会が“待遇改善”を求め日本協会と代理人交渉を始めたという。
約950人のJリーガーの総意だったら、さもありなんと思う。
しかし、わずか20〜30人しかいない日本代表の「勝利給」を、現状の10〜20万円から
欧州の一流クラブ並みの100万円をメドに増額してほしい、というから耳を疑った。
関係者に聞くと今夏のW杯16強入りで「代表には1人最低1000万円の特別手当が出たはず」という。
宿舎も南アで3本指に入る高級ホテルがあてがわれた。
他国も「すばらしい」と評価するほど代表としてふさわしい待遇を受けているという。
選手会側は親善試合のボイコットもちらつかせたそうだが、短絡的すぎる。
先日発表されたJ1の平均入場者数は2年連続減。W杯16強も観客増に結びつかなかった。
高校生にも魅力を感じてもらえる 目先の勝利給より、まず自分たちの足下を固めて客足を取り戻し、
環境を整える方が先決ではないのか。
http://sankei.jp.msn.com/sports/soccer/101224/scr1012240909000-n1.htm