【医療】自分の髪の毛を抜いてしまう「抜毛症」、原因は特異な食生活の可能性…パデュー大学

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1しいたけ ◆I.Tae1mC8Y @おじいちゃんのコーヒーφ ★

自分の髪の毛を引き抜いてしまう性癖により頭部に脱毛斑が出現する抜毛症(ばつもうしょう)は、
人間では小学生から思春期にかけての女子で多く見られ、人口全体の2〜4%が程度に差はあれ経験すると言われる疾患です。

人間の抜毛症と同じように繰り返し正常な体毛を引き抜く行為は動物にも見られるのですが、
マウスを使った実験で、特異な食生活により健康なマウスで抜毛症が発症したり、
もともと抜毛症のマウスの症状がひどくなることが明らかになっています。
人間や動物の異常行動(強迫行動)が栄養状態により改善されるケースはすでに
報告されていますが、逆に栄養状態が精神疾患を進行させたり発症の
トリガーとなる場合もあると示すのは今回の研究が初めてとのことです。

詳細は以下から。

Purdue Newsroom - Scientist shows link between diet and onset of mental illness
http://www.purdue.edu/newsroom/research/2010/101213GarnerTryptophan.html

抜毛症について研究するパデュー大学の動物科学の准教授Joseph Garner博士らは、
当初はマウスが体毛を抜く異常行動を改善できるのではないかと予想し、単糖と
トリプトファンに富んだエサ(糖が通常のエサの8倍、トリプトファンが通常の4倍)を与えました。

実験対象となったマウスは遺伝的に「毛抜き」や「かきむしり」といった異常行動
をするリスクが高い血統だったのですが、予想とは逆に、糖とトリプトファンに
富むエサによって、マウスの異常行動は悪化したそうです。

次の実験では、実験開始時にすでに抜毛症により毛が薄い部分があるマウス・ひどい
脱毛が見られるマウス・健康に見える(目立った抜け毛がない)マウスの3つのグループに分け、
同様に糖とトリプトファンに富むエサを与えたところ、実験開始時に脱毛が認められた
マウスでは抜毛症が悪化し、実験開始時には異常行動が見られなかったマウスでも、
エサを変えてから12週で75%が抜毛症を発症したとのこと。

http://gigazine.net/news/20101215_diet_triggers_mental_illness/