【埼玉】 浦和の社長が副知事に支援を要請 来季も赤字なら債務超過に陥る可能性も

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1影の軍団ρ ★
浦和が、クラブ創設以来初の赤字に陥る見通しであることが9日、分かった。

今季は1シーズン制になった05年以降、最低の10位。ホーム・埼玉スタジアムの平均観客動員数は
前年比約4200人減など大幅な減収となり、約3億円の赤字を計上することになった。

橋本―フィンケ体制となったこの2年間で、浦和は成績低迷と同時に、
クラブ財政も著しいダメージを負う形となり、来季への影響は必至だ。

10月末時点で浦和の2010年度年間収入見通しは約55億円。年度前予測から約5億円の下方修正となり、
約3億円の赤字が見込まれ、11月4日の定例取締役会で報告されている。

浦和は、筆頭株主の三菱自工との損失補てん契約を解除した05年以降も着実に利益を出してきた。
最盛期の07年には79億6400万円まで年間収入を増やしたビッグクラブだが、一気に凋(ちょう)落した。

主な要因は入場料収入の減少とグッズ販売の不振。今季の平均観客数は3万9941人と前年比約4200人減。
2年間で約8000人も減った。

フォルカー・フィンケ監督体制の2年間は、09年6位、10年10位と低迷。同時に、収支のみを重視する
橋本光夫社長のもと、クラブは指揮官が求めるがままにスター選手を次々に放出するなどリストラ策を敢行。

選手への投資を怠った結果、クラブは活力を失い、チームは弱体化。人気凋落、そして収入が激減する
“デフレスパイラル”に陥り、採算割れに追い込まれた。経営不振について橋本社長は「リーマンショックの
影響が遅れてきている」とピントはずれの理由を挙げるが、経営責任は免れない。

資本金が1億6000万円にすぎない浦和にとって、赤字決算の意味は大きい。来季も約3億円の赤字を計上すれば、
剰余金と合わせて5億7400万円の純資産は解けてしまう。債務超過に陥る可能性は、決して少なくない。

クラブ存亡の危機で、橋本社長は11月中旬に埼玉県庁を訪問。橋本光男副知事に支援を要請するなど奔走している。
ただ、来季のスポンサー営業は「非常に厳しい状況」と橋本社長。
来季の強化費が削減されるのは確実で、資金不足でストップしている事業もある。
http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/jleague/news/20101209-OHT1T00284.htm