内部告発サイト「ウィキリークス」は30日、激しいサイバー攻撃を受け、米国と欧州ではサイトにアクセス
できない状態が数時間続いたことを明らかにした。
同サイトはアマゾン・ドット・コムの米国拠点のレンタルサーバーサービスを利用して復旧したもよう。
28日に大量の外交外電を公開した同サイトが、ミニブログ「ツイッター」で分散型サービス拒否攻撃(DDoS
攻撃)を受けていることを公表したのは30日。DDoSはハッカーの間では一般的な攻撃方法で、サイトの反応が
遅くなったり、ダウンしたりする。ウィキリークスは攻撃者を特定していない。
同サイトは28日にも攻撃を受けているが、30日の攻撃はさらに激しいものだったようだ。
シアトルに拠点を置くアマゾンへの問い合わせにはまだ回答がない。ウィキリークスのホスティング(サー
バーの貸し出し)にかかわっているスウェーデンのIT企業バーンホフからも30日時点でコメントを得られなかった。
典型的なDDoS攻撃では、不正プログラムによってリモート制御されたコンピュータが、膨大なデータを一斉に
送信して攻撃する。そのため通信回路があふれ、サイトはアクセス不能となる。犯人を突き止めることは難しい。
ウィキリークスは30日、毎秒10ギガビットに及ぶDDoS攻撃を仕掛けられたことを明らかにした。米インターネット
セキュリティ会社のアーバーネットワークスによると、過去1年間の平均的なDDoS攻撃は、毎秒349メガビット程度。
ウィキリークスはこの28倍の速度の攻撃を受けたことになる。
(Associated Press)
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