あしなが育英会が8月、病気や自殺で父親を失った高校生のいる母子家庭を対象にした
調査で、母親の45%が教育費不足を訴えていることが分かった。本年度から高校無償化が
始まったが、育英会の工藤長彦理事は「授業料減免を以前から受けていた世帯が多く、
無償化のメリットは大きくない。むしろ不況の影響で貧困が進んでいる」と指摘している。
調査には985人の母親が回答。無償化が導入されても、修学旅行の費用や通学定期代、
塾の費用などはかかるため、本年度に必要な教育費の平均は公立高校生の世帯で
33万円、私立高校生の世帯で73万円となった。
教育費を奨学金以外でどう賄っているかを複数回答で聞くと、「預貯金や保険金の取り崩し」53%、
「教育費以外の支出を削減」46%、「子供のアルバイト」21%−など苦しい家計の
状況が浮かび上がった。
高校無償化の実施で、「負担が軽くなった」のは57%。「ほとんど変わらない」が
29%あり、逆に「負担が増えた」も13%に上った。同会では「無償化に合わせて
自治体が独自の手当や奨学金を縮減した影響が出ている」と分析している。
*+*+ 産経ニュース 2010/11/03[08:33:56] +*+*
http://sankei.jp.msn.com/life/education/101103/edc1011030806002-n1.htm