・仙谷由人官房長官の度重なる「品位を欠く」発言に対して、野党がますます反発を強めている。
仙谷氏は19日の記者会見でも、尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に関する仙谷氏との
電話での会話内容を暴露した自民党の丸山和也参院議員を「いい加減な人」と批判。
これに対して、野党は「図に乗っている」などと、態度を一段と硬化させた。
「乱暴な答弁が多い。自分のことを棚に上げして侮辱的な発言をする」(石原伸晃自民党
幹事長)、「強圧的で傲慢にみえる」(漆原良夫公明党国対委員長)、「問責決議案に値する」
(渡辺喜美みんなの党代表)−。一連の仙谷氏の「乱暴」な答弁に対し、野党幹部は19日、
相次いで批判の声を上げた。
丸山氏が18日の参院決算委員会で中国漁船船長の釈放をめぐり、仙谷氏が電話で「APECが
吹っ飛んでしまう。属国化は今に始まったことでない」と言ったと紹介したのに対し、仙谷氏は
「健忘症なのか分からないが、会話の内容は全く記憶にない」とけむに巻き、19日の
記者会見で丸山氏について、「いい加減な人のいい加減な発言については、全く関与する
つもりはない」と反撃した。
これが野党の怒りを増幅した。参院自民党からは「どういう理由でいい加減だと思うのかを
追及しなければならない」(世耕弘成幹事長代理)と反発。同時に「健忘症が官房長官に
就くのは不適格だ」(国対関係者)と、診断書を提出させることも検討する。
一方、民主党にも仙谷氏の言動を問題視する動きがある。14、15両日の参院予算委員会で、
報道をもとにした質問を「最も拙劣」と批判したり、民主党政権を批判した官僚を恫喝したとも
受け取れる発言をしたりしたことについて、参院予算委の前田武志委員長(民主)は19日、
仙谷氏を呼んで厳重注意。平田健二参院幹事長は同日の記者会見で「閣僚が慎重に的確に
質問に答えるのは当然。迷惑千万だ」と苦言を呈した。
仙谷氏は、前田氏に陳謝し、25日の同委で謝罪することになったが、仙谷氏は19日
記者会見で陳謝するかどうかは「次の予算委で明らかになる」と、ここでもはぐらかした。(抜粋)
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/101019/stt1010192031007-n1.htm