傷害事件で逮捕され停職処分を受けた横浜市立中学校の40歳代の男性教諭が今月、事件前と同じ学校に復職
していたことがわかった。
市教委は、学校間の人事異動は原則4月1日で、停職処分明けに他校に異動させることは「前例がない」と
しているが、同校の生徒や保護者らからは疑問視する声も出ている。
「病気で休職中だった先生が復職します」
同校は今月4日、保護者あてに男性教諭が復職したことを知らせる文書を配った。事件については触れていな
かった。
教諭は、1年生のクラスの副担任だったが、昨年7月から病気のため休職していた。同9月28日、同市旭区の
国道16号を乗用車で走行中、別の乗用車の男性会社員とトラブルになり、頭突きをして軽傷を負わせたとして、
旭署に傷害容疑で現行犯逮捕された。
起訴猶予処分となったが、市教委は同11月、停職2か月の懲戒処分とした。
教諭は停職期間を終えた後も休職を続け、今月3日付で2年生のクラスの副担任として復職した。事件は報道
されており、保護者からは同校に復職を心配する問い合わせが寄せられた。だが、男性校長は「(教諭は)社会的
責任を果たし、時間もたっている。事件に触れなかったのは、生徒の動揺も考慮した」としている。
同校の生徒によると、教諭は「授業が面白い」「普段は優しい」といった評判もあるが、復帰をいやがっている
生徒もいるという。
ある保護者は「別の学校に復職させるべきで、動揺している」としている。
読売新聞 2010年10月16日13時38分
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101016-OYT1T00315.htm