むかしあって、これからもおこるお話。
あるところにラビット・フエーテルという、お金が大好きでいつもお金のことばかり考えている若者と、
不安なことが嫌いで安心第一のタートル・ヘッテルという女の子がおりました。
フエーテルは高校を卒業してから、「勉強するより、お金を稼いだほうがどう考えてもお得やん」と考え、
すぐに仕事を始めました。一方ヘッテルは、長い目で見ると、勉強してから就職したほうが安心の多い職業に
就けるはず、と一浪して大学を目指しました。
ある日のこと、フエーテルは浪人中のヘッテルを居酒屋に誘いました。
当時、月20万円以上稼ぐフリーターだったフエーテルは、余裕綽々の顔でヘッテルにおごってあげました。
「俺、働いてるからここの払いは持つよ。最近はいろんな飲み屋にいきまくりなんだぜ。
働いてればこんな店毎日でも来れるぜ」とかなりむかつくどや顔でのたまいます。
しかしヘッテルは、1円も稼いでいないので言い返すことができず、悔しい思いをしました。
高卒として頑張ってきた成果が現れ、月30万円も稼ぐようになっていたフエーテルが、
またヘッテルを同じ居酒屋に誘ってくれました。
居酒屋でフエーテルはヘッテルにいいます。「毎日毎日仕事で、有給なんて使ったことないからお金が貯まる一方なんだぜ」
「ゆとりの新卒社員はさ、大卒なのに俺より仕事がデキないからよ、俺のこと馬鹿にしてるのに、
結局は俺に聞いてくるんだぜ。 まあ俺がいないと仕事が回らないからな」などとあいかわらずのどや顔で自慢話ばかりです。
ずっと努力してきたのになかなか成果が出ないヘッテル、一方で、フエーテルも困ったことになっていました。
あれだけ馬鹿にしていた大卒の後輩たちと、高卒のフエーテルたちとを比べると、
会社の扱いが違うことが目に見えてきたのです。
10年間頑張ってきた自分より、後から入ってきた大卒の方が最初から給料が多く、昇級の仕方も大きいといった具合です。
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