どう考えても、これはおかしいだろう。デタラメすぎる。
菅内閣が補正予算で野党と事前協議することだ。
きょう(4日)、仙谷官房長官と玄葉国家戦略相が野党5党と国会内で話し合うと、
大新聞テレビはサラッと報じているが、この政治スタイルは異常も異常。恐るべきことなのである。
まだ予算案ができているわけではない。今月12日に閣議決定し、月末までに国会提出の予定だ。
「4・8兆円」とされる規模だって決まってはいない。
菅内閣は、そんな入り口のところで、野党各党と事前協議だというから、
「予算案を与野党一緒に一からつくりましょう」なのである。
こんなデタラメ、新型の談合取引政治は聞いたことがない。呆れて、開いた口がふさがらないとはこのことだ。
「いただいた税金を、どう国民のために使うか。予算づくりは内閣にとって最も重要な仕事です。
政権政党にとって腕の見せどころでもあります。その最大の仕事を自分から放棄してしまうとは、
どういう神経なのか、正気なのかと驚きます。
菅内閣には基本方針や政治の方向性がないと宣言したも同じです。一体何のために、何をしたくて存在するのでしょう、
この内閣は。ここまで最低とは思いませんでした」(政治評論家・山口朝雄氏)
菅首相や仙谷官房長官が、こんなフザケた奇策に打って出たのは、ねじれ国会対策らしい。
どうせ与党少数の参院で火ダルマになるくらいなら、最初から野党の要求を丸のみして予算を組んだ方が、
確実に成立が見込めるから楽チン、といった計算だ。それで当初は2兆円弱の予定だった補正規模が、
いつの間にか自公に合わせて4.8兆円に膨らんできた。自公に“抱きついた”のである。
いやはや、仕事放棄だけじゃなくて、政権政党としてのプライドも責務も捨ててしまったのだ。
http://thumbnail.zasshi-online.com/thumbnail.aspx?pid=Nikkan_Gendai_Kansai1101004&s=l 日刊ゲンダイ 2010年10月4日
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