政府、60年代に核保有検討か NHK報道に外相「調べる」
2010/10/4 0:18
前原誠司外相は3日夜、1960年代後半に当時の佐藤内閣が核兵器の保有を極秘裏に検討し、
旧西ドイツ政府と核を巡る協議をしていたとする同日のNHK報道に関し、都内で記者団に
「事実関係を調査する」と語った。4日にも外務省内の関係部局に調査を指示する見通しだ。
NHKが入手した西ドイツ外務省の機密資料によると、政府は69年2月、西ドイツ外務省幹部を
日本に招き、核を巡って協議した。日本側は「アジアで核保有国が増えれば日本の立場が危うくなる」と指摘。
日本の技術で核兵器の原料を作ることができるとも主張した。協力を求められた西ドイツ側は日本への
協力は難しいと伝えたという。
政府は67年、佐藤栄作首相(当時)が衆院予算委員会で非核三原則を表明した。一方、64年に中国は
アジアで初の核実験を成功させた。インドも74年に核実験を実施。韓国も70年代に核開発を推進するなど
当時はアジアでも核開発への機運が出始めていた。日本は70年の核拡散防止条約(NPT)発効の前に
核保有の可能性を探ったとみられる。
政府関係者は3日、事実関係は分からないとしたうえで「将来の核開発の可能性を残しておく狙いが
あったのかもしれない」と語った。外務省が公開した外交文書によると、佐藤首相は65年1月の
マクナマラ米国防長官との会談で「技術的には核爆弾をつくれないことはない」と発言している。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819481E2E1E2E39B8DE2E1E3E2E0E2E3E28297EAE2E2E2;at=ALL >>896 ※日経紙面
1960年代後半に当時の佐藤内閣が核兵器のj保有を極秘裏に検討し、旧西ドイツ政府と核を巡る協議を
していたことが3日分かった。両国政府の協議に外務省から出席した岡崎久彦元駐タイ大使が日本経済新聞記者に
明らかにした。前原誠司外相は同日夜、都内で記者団に「事実関係を調査する」と語った。4日にも省内の関係部署
に調査を指示する見通しだ。
岡崎氏は3日夜、「69年に日本と西ドイツで核兵器の開発を巡る協議をしたのは事実だ」と語った。
同日のNHK報道によると、69年2月、日本の招きで開いた日本外務省と西ドイツ外務省幹部による秘密協議で、
日本側は「アジアで核保有国が増えれば日本の立場が危うくなると」と指摘。
(以下、ネット配信と同文)