【尖閣問題】「何者かが扇動する反日世論」中国の政治がおかしい、権力抗争のにおいがする…毎日新聞・金子秀敏

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1空挺ラッコさん部隊ρφ ★
 中国の政治がおかしい。権力抗争のにおいがする。胡錦濤国家主席や温家宝首相は、保守派からの攻撃に
さらされている。その結果、尖閣諸島衝突事件で日本に強硬姿勢をとっていると考えるべきだ。中国が巡視船と
衝突した漁船の船長の裁判に抗議して強硬な対抗措置をとっている。テレビのニュースは「国内の強硬な反日
世論に配慮」といった説明だが、「国内の反日世論」は間違いだ。「何者かが扇動する反日世論」と言うのが
正しい。なんのために? 胡錦濤おろし、温家宝おろしの権力闘争以外にないではないか。中国共産党の政治
局は北京の中南海地区にある。東シナ海の波は尖閣問題で荒れているがその背後には、中南海の暗闘がある。
どうして? 10月に中国共産党の5中全会(中央委員会第5回総会)が開かれる。軍事委副主席人事など
重要人事があるかもしれないからである。

 先週の本欄で強調したように、今回の反日デモの発端は尖閣諸島の漁船衝突事件の4日前の9月3日(中国の
「抗日戦争勝利記念日」)に起きた中国外務省門前ゲリラデモである。横断幕に書いてあった文字は「東海談判
 売国共識 喪権辱国」だった。意味は「東シナ海ガス田の交渉は売国合意だ。国辱だ」である。中国政府が
日本政府と結んだ東シナ海ガス田共同開発合意を売国行為だと批判している。中国政府の最高責任者は温家宝
首相。中国外交の責任者は共産党外事工作指導小組の組長である胡錦濤主席だ。中南海の反胡、反温勢力は、
東シナ海の日中共同開発問題に集中砲火を浴びせているのだろう。SMAPの上海公演中止が話題になって
いるが、気になるのは「日本青年上海万博訪問団」1000人の訪中延期である。訪中団を招待したのは温家宝
首相、受け入れは共青団系の団体だ。23年前、保守派に包囲され、改革派の胡耀邦総書記が失脚した。攻撃
材料の一つにあったのが日本青年3000人訪中招待だ。胡氏は日本に媚(こ)びる親日派だと断罪された。
>>2以降に続く

ソース:毎日新聞
http://mainichi.jp/select/opinion/kaneko/news/20100923ddm003070152000c.html