【マスコミ】Y社の経営者から、消費税が上がれば (M社)はつぶれるよと言われた なぜ新聞は斜陽産業に陥ったのか・岩見隆夫★2

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2影の軍団ρ ★
大学生が新聞を読まないという話は以前から聞いていたから驚かないが、新聞社を希望する学生まで読まない。
そこまで来ている。ビール会社に就職したいからといって、前もってビールを飲まなくてもいいでしょ、
という 理屈を聞かされているみたいで、新聞人の一人として心穏やかでない。

大詰めの民主党代表選にしても、新聞・テレビをじっくり読む・観ることは少なく、ケイタイ情報などで
チラ リと知ればこと足れりなのだろう。本当の情報とは何かが理解されない時代になっている。

とにかく、新聞・テレビの経営危機が年々深刻になっているようだ。テレビの出演料が最近がたんと落ちたことでも、
それははっきりしている。読者、視聴者が減り、従って新聞の場合は販売、広告の両収入、
テレビは広 告収入がダウンしたからだ。

危機に陥ったからといって、経営努力で再起を果たすケースはいくらでもあるが、新聞・テレビは努力が効きにくい業種らしい。
去年だったか、Y社の経営者から、 「消費税が上がれば、きみんとこ(M社)はつぶれるよ」
とあからさまに言われたことがあった。怒るよりも前に、新聞業界の生存競争がかなりの段階にきたことを知らされた感じだった。

なぜ新聞・テレビは斜陽産業に陥ったのか。答えは一つ、二つではない。
本棚から積ん読本の一冊、佐々木俊尚著『2011年 新聞・テレビ消滅』(文春新書)を取り出して開いてみた。
初版が二〇〇九年七月、この四月で九刷りというから、新聞は読まれなくても、このテの本は売れているらしい。

似たような題名の本は何冊も出ている。パラパラめくったことはあるが、どれも思い込み先行型の内容でほとんど参考にならなかった。
ただ、本書は〈2011年〉と消滅時期を明記しており、それが目の前に迫っているのも多少気になったりして、買い求めておいたのだ。

著者の佐々木さんに面識はないが、経歴をみると、私の三十年後に入社した元毎日新聞記者で一九九九年に退社、
IT雑誌の編集者を経て、二〇〇三年からはフリーのITジャーナリストとして活躍中という。先日来、二、三カ所で佐々木さんの名前を耳にした。

「あの孫正義と激論して泣かした男……」 というのである。