地域によっては「有害図書」に指定されるような過激な性的表現が描かれているにもかかわらず、
メルヘン調のタイトルや表紙デザインの少女向け漫画雑誌について、子供を守る活動をしている専門家から、
未成年に与える影響の大きさを心配する声が上がっている。
行政も「表紙でカムフラージュされた分だけ、問題」として販売規制を強めている。
「性病に感染していないか心配。もっと早く講演を聴いていたらよかった」
「高校生になったら性交渉もいいと思っていた。自分の体を安易な気持ちで傷つけたらいけないと思った」
NPO法人「有害環境から子どもを守る会」(大阪府阪南市)会長の元小学校教諭、
岡崎正子さん(63)が関西の高校で講演した際の感想文には、女子生徒たちの素直な言葉がつづられていた。
岡崎さんは4年前から、近畿の中学校や高校で、性問題やエイズの危険性について講演している。
生徒たちの感想などを通じて強く印象づけられたのは、一部の少女漫画の問題だった。
漫画の中で描かれている未成年間での性交渉などの過激な表現に、
子供たちが大きな影響を受けていると感じたという。
「一般の漫画と一緒に販売されていると、その内容を『普通のこと』と受け入れてしまう。
表紙がかわいく描かれているので、教師も保護者も気づきにくい」と警鐘を鳴らす。
大阪府は青少年健全育成条例に基づいて、過激な性的表現が規定以上ある本や雑誌の場合、
有害図書に指定。書店が「成人向け」などとして一般の本と区分陳列するよう義務づけている。
しかし、女性ファンが多い少女向け漫画を「成人向け」コーナーに並べると、
女性が買いにくくなるため書店は区分陳列に及び腰で、府が今春実施した抽出調査では、
府内約250店舗のうち3割が区分陳列していないことが分かった。
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100907/edc1009071240001-n1.htm >>2以降へ続く