★死刑の刑場を初公開=東京拘置所、法相意向受け―「執行室」「教戒室」など・法務省
・法務省は27日、東京拘置所内の死刑の刑場を報道機関に公開した。
千葉景子法相の意向を受けたもので、刑場の外部への公開は、国会議員の視察を
除けば初めて。
公開されたのは、宗教者の教戒を受ける「教戒室」、絞首刑が実施される「執行室」、
検事らが執行を見届ける「立会室」など五つの部屋。教戒室は、刑場出入り口の
すぐ左手にある。死刑囚が最初に通され、希望があれば宗教家の教戒を受ける。
次に死刑囚が連行され、執行を告げられるのが「前室」。執行室とつながっており、
カーテンで仕切ることができる構造。壁には仏画が掛けられ、ここでも希望すれば
教戒を受けられる。
執行室の天井には、死刑囚の首にまくロープを通す滑車が埋め込まれ、真下の床には
約1メートル四方の開閉式の「踏み板」が設置されている。踏み板は、執行室と壁で
隔てられた「ボタン室」で操作される。ボタン室の壁面には三つのボタンがあるが、
踏み板を開くのは一つのみ。3人が同時に押すことで、誰のボタンで開いたのか
分からないようにして、刑務官の心理的負担を軽減する仕組みだ。
ガラス越しに執行の様子を見る立会室からは、執行室の下の階にあり、踏み板の
穴から落ちた死刑囚の死亡を確認する部屋も見渡せ、階段で降りて行くこともできる。
死刑囚の首にまかれるロープは外された状態で、踏み板が開く様子も公開
されなかった。また、執行室の下の部屋は、「死刑囚の生命が絶たれる厳粛な
場所で、家族や刑務官の心情も考慮した」(法務省)として、立ち入り対象から
除外された。
千葉法相は7月28日、民主党政権として初めて2人の死刑を執行した際の記者会見で、
「死刑についての国民的議論が行われる契機にしたい」として、刑場を公開する考えを
示していた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100827-00000049-jij-soci