【科学】黄砂飛来の当日、児童のぜんそく入院リスクは3倍以上に高まる

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★黄砂当日、児童のぜんそく入院リスクは3倍以上

 黄砂が中国大陸から飛来した日は、児童がぜんそくの発作で入院するリスクが3倍以上に高まることを、
京都大学の金谷久美子医師と伊藤功朗助教らが突き止めた。

 黄砂が微生物や大気汚染物質を運ぶことは知られていたが、子どもたちの健康に深刻な影響を及ぼして
いる実態が浮き彫りになったのは初めて。米国胸部疾患学会誌で発表した。

 金谷医師らは2005〜09年の2〜4月、富山県内の基幹8病院にぜんそくで入院した1〜15歳の計620人
について、入院する前の1週間に黄砂が飛来した日があったかどうか、環境省の大気測定データで調査。さらに、
入院とは無関係な期間の黄砂の有無も調べ、黄砂と入院との関係を比較した。

 その結果、黄砂当日に入院するリスクは普段の1・9倍、小学生に限ると3・3倍高いことがわかった。また黄砂の
飛来から1週間は、入院リスクが普段の1・8倍という高い状態が続いていた。男子は黄砂当日の入院が多いのに
対し、女子は数日後に入院するケースが目立つという。

 伊藤助教は「学校や家庭で気象庁の黄砂予報などを積極的に活用して、窓を閉めるなどの対策を講じれば、
入院するほどの発作は減らせるのではないか」と話している。

(2010年8月10日03時04分 読売新聞)


▽ソース
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100810-OYT1T00030.htm