大阪市西区のマンションで幼い姉弟2人の遺体が見つかった事件。逮捕された母親の下村早苗容疑者(23)は結婚、
出産と一時は幸せをかみしめた時期もあった。
しかし、インターネットのサイトに子供への愛情をつづっていた「ママ」は激変した。大阪府警の調べに、わが子への思い
を吐露することはまだないという。
下村容疑者は今年6月以降、出身地の三重県四日市市に何度も帰郷し、友人と遊び歩いた。逮捕される約1週間前には、
3日間ほとんど眠らず大はしゃぎし、電話をかけ続けた。友人は「異常なハイテンションだった」と話す。
この時期、サイトへの書き込みも頻繁に。神戸・須磨海岸で友人らとはしゃいだりする様子を写真で紹介した。だが、子供
についての記述は一切なくなった。
〈せっかく女に生まれたもん happpppyじゃなきゃね〜〉と自己紹介する下村容疑者に母親の面影はなく、友人がメール
で「子供はどうしたの」と聞いても、返信はなかった。
東京の専修学校を卒業後、地元の料理店に就職。2006年12月結婚、翌年、長女の桜子ちゃん(3)、次の年、長男の
楓ちゃん(1)をもうけた。
かわいい服を着せ、家事も熱心に取り組んだ。育児サークルにも入り、周囲から「人が変わった」と評判にもなった。当時
のブログなどには、〈すくすく育ってくれて、ママはほんとにhappy〉などと書き込んだ。
順調に見えた生活は、わずか2年半で終わった。育児を夫や義父母に任せて飲み歩くこともあり、自身の交友関係が原因
で昨年5月に離婚。2人を引き取り、名古屋市内のキャバクラ店で働き始めた。この頃すでに大阪市のホストクラブにたびた
び姿を見せるようになった。店では安い酒を注文し、大騒ぎしていたという。
「待遇がいいから」と今年1月、同市の風俗店で働くようになった。2人と現場マンションで暮らし始めたが、4月頃から外泊を
繰り返すようになり、6月中旬、すべてを投げ出した。
「初めて一人で子育てをしなければならなくなり、何もかも嫌になった」。下村容疑者は府警の調べに、こう供述しているという。
(2010年8月6日03時04分 読売新聞)
ソース
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100806-OYT1T00004.htm