アメリカのオバマ大統領は、金融機関への監督を大幅に強化する金融規制改革法案に署名して
法律が成立し、アメリカで1930年代以来となる金融規制の抜本的な改革が実現することになりました。
オバマ大統領は21日、金融危機の再発を防ぐため最優先課題として取り組んできた
金融規制改革法案に署名し、1年以上にわたり議論が続いてきた法律がようやく成立しました。
新しい法律には、金融危機の引き金を引いた大手証券会社「リーマン・ブラザーズ」の
経営破たんの教訓を踏まえ、銀行以外の大手金融機関も当局が一元的に監督することが
盛り込まれています。また、低所得者向けの住宅ローンの焦げ付きが危機の要因となったことから、
金融知識のない消費者を保護するための組織も新しく設けられます。オバマ大統領は
「アメリカ国民は二度とウォール街の過ちのつけを払うことはなくなる」と、法案成立の
意義を強調するとともに「われわれの仕事は終わっていない。法律が効果を上げるには
当局の絶え間ない努力が必要だ」と述べ、2400ページにわたる法律の実施に向けた
決意を示しました。アメリカの金融規制の抜本的な改革が行われるのは、世界恐慌をきっかけに
1930年代に行われて以来のことで、過熱する金融機関の利益至上主義に
歯止めがかけられるのか、注目されます。
*+*+ NHKニュース 2010/07/22[07:42:13] +*+*
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100722/k10015882251000.html