・「利害が反する外国人に選挙権を与える。そんなばかな国が世界中にありますか」
保守系市民団体の街宣活動。初めて参加した古田太一朗(34)が、民主党政権を糾弾するビラを
通行人に手渡した。外国人参政権付与に前向きな民主は、古田にとって「反日」で「サヨク」だ。
古田はソフトウエア会社を経営する。「韓国と中国が嫌い」と言う。きっかけは20年前。
韓国でボーイスカウトの国際大会に参加した。韓国人少年が10人ほど近づいてきた。
突然、日本語で「日本人のばか野郎」。
嫌悪感が芽生えた。発散手段はネット。韓国や中国を非難する書き込みを続け、昨年の
総選挙前には「民主が勝って外国人に参政権を与えると、中韓に乗っ取られる」と書いた。
こうした主張は当時、保守派のネット掲示板で大きなうねりとなっていた。民主を擁護する書き込みには
「工作員だ」と中傷が殺到する。古田にとってこれこそが「世論」。民主優勢を伝える報道を
信じようとはしなかった。
だが民主は圧勝した。ネットと現実の落差に驚いた古田は書き込みの手を止めて、保守派団体に
加わった。「同志」は会社員や主婦など150人。「右翼ではなく、普通の人ばかりですよ」
「外国人参政権」が呼び水となって、古田のような「ネット保守」を現実社会に引っ張り出す。
一部組織の過激さは、従来の右翼運動をはるかにしのぐ。街頭デモで「参政権を求める
不逞外国人をたたき出せ」と叫び、朝鮮学校への抗議行動に走る。
何が彼らを駆り立てるのか。各地で保守系集会に出る元派遣社員、小野正生(34)は真顔で
「日本が危ない。その危機感がある」と言う。
経済力で中国に追い越される現実に屈辱感を抱き、領土問題では日本外交が弱腰に映る。
その不満を受け止める政党がない。だから、ネットから飛び出た主張が先鋭化する。
「中韓を黙らせるために核武装が必要」「中国人が日本国籍を取得しても選挙権を与えるな」−。
政治が排除してきた暴論だが、ネット保守の間では異端視されない。それが現実社会で広がっている。(抜粋)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/saninsen10/chu/CK2010070702000188.html?ref=rank ※前:
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1278574656/ - 12