神奈川県教育委員会は29日、生徒の修学旅行費用や教職員の懇親会費の積立金の一部を着服したとして、
藤沢市立大清水中の安西友和校長(57)と、横須賀市立浦賀中の北原悟事務主事(22)を懲戒免職に
するとともに、関係職員2人を戒告処分にした。
県教委によると安西校長は大清水中教頭だった2009年3月に3回、校長に昇格した同年4〜9月の間に
11回の計14回にわたり、保護者から徴収した修学旅行用の積み立て口座から計93万1100円を着服した。
安西校長は教頭時代の09年3月、同校の教員から部活動のユニホームの発注ミスによって生じた費用など、
公費負担が認められない費用の相談を受け、同月5日、積立金口座から15万円を引き出して充当。
その4日後の3月9日以降、13回にわたって78万円余りを引き出した。安西校長は県教委の調べに
「主にパチンコ代に使った。パチンコで勝てば、穴埋めできると思った」と話しているという。
同校では、保護者から預かった「校納金」を管理する銀行通帳を教頭が、銀行印を校長が管理していたが、
安西教頭は業務で校長から銀行印を預かった際、払戻書に銀行印だけを押した白紙の払戻書を3枚作成して
保管し、これを使って預金を引き出していた。同校校長に昇格後は、教頭に管理を移すはずの通帳を
そのまま保管していた。
今年4月、教頭を介して修学旅行の会計担当教員から通帳の提示を求められ、残金が減っていることを
指摘されたが、安西校長は「私が承知しているもので、金は戻される」と説明。安西校長が修学旅行費の
支払期日直前の6月4日に不足分を入金したため支払いに支障は出なかったという。
県教委は安西校長の教頭時代の校長(現藤沢市立高倉中校長)(58)を収支を確認せずに着服を
発見できなかったとして、現在の教頭(51)を校長の不適切な取り扱いを認識した後も確認や市教委への
報告を怠ったとして、それぞれ29日、戒告処分とした。
ソース
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100630-OYT1T00059.htm