調査捕鯨妨害事件で東京拘置所勾留され、27日に初公判を迎える米団体シー・シェパード(SS)の
メンバー、ピーター・ジェームス・ベスーン被告(45)=ニュージーランド国籍=は
23日までに、産経新聞との接見に応じた。同被告は、自身を「ラストサムライ」と呼び
徹底した法廷闘争を叫ぶSS代表のポール・ワトソン容疑者(59)=カナダ国籍=は
「間違っている」と語り、ミゾをうかがわせた。
ワトソン容疑者はベスーン被告が拘束されて以来、「日本は違法な捕鯨を終わらせるための
(抗議行動の)結集地となる」と主張し、法廷闘争のための寄付を募り、各国の日本大使館で
抗議デモを行うよう支持者らに呼びかけてきた。ベスーン被告には「クジラのために
命をかけることを誓ったのであれば、刑事被告人として扱われる脅威など些細(ささい)な
ものだ」と、徹底した法廷闘争を求めていた。
だが、度重なる接見で同被告は「日本の捕鯨は許せないが、私は家族をもつ普通の
人間であり、サムライのような闘士ではない。ワトソンは間違っている」と述べた。
被告のもとには各国から数千通もの便りが寄せられ、そのほとんどは日本を強く非難する内容だ。
しかし、同被告は「日本人は礼儀正しく、過酷な扱いを受けたことは1度もない。
憎むべき国ではないと言いたい」と話した。拘束から3カ月が経過し「家族が恋しい」とも
漏らし、「法廷では真実を話すが、裁判のことを考えると不安になる。できれば
長く勾留されたくない」と裁判の長期化は避けたいとの考えを示した。
*+*+ 産経ニュース 2010/05/23[20:43:55] +*+*
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100523/trl1005231952001-n1.htm