【朝日新聞的流行語】沖縄で「5月までに決めましょう」は「無理」の意

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1帰社倶楽部φ ★
「前向きに検討します」と言えば、その気がないものの、相手を傷つけずにその場をやり過ごす
ための建前の表現として使われる。ところで沖縄では最近、こんな言い回しも聞くようになった。
「5月までに決めましょう」。結論を先送りする意味ではなく、「その気はありません」「無理です」
というニュアンスが込められる。語源はもちろん、米軍普天間飛行場の移設問題で鳩山由紀夫首相が
繰り返し表明している「5月末決着」の発言だ。

移設問題では、昨年の総選挙で鳩山氏が「最低でも県外移設が期待される」と明言したことから、
沖縄では「県外、国外」を求める世論が高まってきた。ところが、いっこうに県外移設の動きが進展せず、
政府内でも県内移設が検討されていることから、首相への信頼が失われつつある。
こうした結果、首相の言葉がブラックジョークに使われるようになったようだ。

那覇市中心部のスナックで使用方法をママさんに尋ねた。酔ったお客がホステスに愛を語り、
デートに誘うことは珍しくない。そんな時、ホステスが「5月までに決めましょう」と返すと、
お客は苦笑いをしてあきらめるという。「基地の県外移転は、『無理です』では済まないですけどね」。
ママさんは真顔だった。

[朝日新聞]2010年4月23日10時 6分
http://www.asahi.com/national/update/0423/SEB201004230001.html