高校無償化法案が可決した12日、衆院文部科学委員会は「朝鮮学校」をめぐり紛糾
した。判断を先送りしようとする民主党を、自民党は厳しく追及。採決中には自民党議
員が「嘘(うそ)つき」などと書いた即席の“プラカード”を掲げ、異例の抗議をする
一幕もあった。
「朝鮮学校を対象に入れるのか」「決まっていないなら議論のしようがない」
委員会では自民党の下村博文議員が約2時間にわたり、政府の姿勢を追及した。「判
断する基準や方法は検討している」などと明言を避ける川端達夫文科相の対応に、周囲
からは「この時期に決めてないのは遅い」などとやじが飛び、審議は何度もストップし
た。
採決前には「約束が違う」「こんなやり方するのか」と猛抗議。自民党の馳浩議員は
田中真紀子委員長に詰め寄り、机に置かれた資料をわしづかみに。自民議員らは「嘘つ
き」「ザル法」「無責任」などと書いた白い紙を掲げ、「採決反対」と叫んだが、法案
は賛成多数で可決された。
衆院事務局によると、傍聴者のプラカードなどの持ち込みは禁じられているが、議員
についての明確な規則はない。馳議員によると、「言い足りない部分があり、議論が十
分でないことを分かりやすく示したかった」と話し、“強行採決”に備えて採決直前に
各議員に配布したという。
一方、参院議員会館ではこの日、朝鮮学校の支援をする多摩地域の団体が集会を開き、
高校無償化から朝鮮学校を排除する「差別」がないよう、約900人分の署名を提
出するなど、民主党議員らに強く迫った。
■ソース(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100312/edc1003122246009-n1.htm