・毎週のように検察批判の記事を大きく掲載している「週刊朝日」(朝日新聞出版)の記事を
めぐり、東京地検が編集部側に抗議するという異例の事態に発展している。掲載された記事を
執筆したジャーナリストの上杉隆さんが、ツイッターで「東京地検特捜部から編集部に
出頭要請がきた」と書き、出頭方法を募集するなどしたため、ツイッター上では騒ぎが
広がっている。
週刊朝日では、ここ1か月ほどで検察批判のトーンを強めており、その記事の多くを執筆して
いるのが上杉さんだ。記事の見出しを見ただけでも、
「検察の狂気 これは犯罪捜査ではなく権力闘争である」(1月29日号)
「子育て女性をも脅かす検察の愚劣」(2月5日号)
と、検察との対決姿勢を強めているように見える。
地検が異例の抗議を行ったのは、2月12日号掲載の「子ども『人質』に女性秘書『恫喝』10時間」
という記事。衆院議員で小沢一郎民主党幹事長の元秘書、石川知裕容疑者(36)の秘書が、
地検に約10時間にわたって事情聴取を受けたとされる様子を報じたもので、
「『ウソ』をついて呼び出し、10時間近くにわたり『監禁』した。そして虚偽の証言を強要し、
『恫喝』し続けた」などと地検を批判した。
この記事に対して、地検は2010年2月3日、異例の抗議に踏み切った。週刊朝日編集部によると、
地検側から抗議をしたい旨、電話でコンタクトがあったが、山口一臣編集長が出張中で
あることを伝えたところ、「記事内容の何点かについて虚偽の点があり遺憾。厳重に抗議する」
といった趣旨のファクスが送られてきたという。
編集部では特に検察に出向く必要はないと判断している様子で、山口一臣編集長は「2月12日号
『子ども「人質」に女性秘書「恫喝」10時間』の記事に対し、3日、谷川恒太次席名の『抗議書』を
受け取りました。記事は、丁寧な取材を重ねたものであり、自信を持っております」との
コメントを発表した。(
>>2-10につづく)
http://www.j-cast.com/2010/02/03059378.html?p=all