【毎日】「不祥事」の取材。 なぜ早く公表しないのかと思うことが多い。一般の人の考え方とはかけ離れた「組織の論理」

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組織の論理 /静岡

記者をしていると「不祥事」を取材することがある。
どうして早く公表しなかったのか、疑問に思うことも多い。
一般の人の考え方とはかけ離れた「組織の論理」を見ることもある。

11月21日、菊川署の佐々木国宏署長が、島田市内の市道で法定速度を
50キロ以上超える時速93キロで乗用車を運転し摘発された。
県警は戒告処分にしたが、発表しなかった。警察庁の広報指針では
公表に値しないというのが、その理由だ。

ところが、新聞で報道されると、県警は急きょ、署長を異動させた。県警は「厳正に処分したが、
大きな影響が出たので異動させた」と説明した。「公表しなくていいのに、
報道されたから異動せざるを得なかった」。そう話す県警幹部もいた。

でも、これで住民が警察官の交通指導を素直に受け入れるだろうか。
警察の仕事は、県民の信頼が下支えしている。
内向きの対応は、これまでかいた汗をフイにしないだろうか。
県警が今後、どう対処するのか。県民はじっと見ていると思う。【山田毅】

http://mainichi.jp/area/shizuoka/mail/news/20091216ddlk22070069000c.html