・「血も涙もない判決だ」−。生活保護の母子・老齢加算の復活を求める府内の男女4人の訴えを
退けた14日の京都地裁判決。原告側からは「政府自ら過ちを認め母子加算を復活させたのに、
納得できない」と怒りの声が上がった。
「原告の請求をいずれも棄却する」。瀧華聡之裁判長が主文を読み上げると、支援者らが押し
寄せた同地裁101号法廷は水を打ったように静まり返り、判決後に京都弁護士会館で開かれた
原告側の集会では批判の声が次々飛び出した。
母子加算の原告で、長男(18)と2人暮らしの辰井絹恵さん(46)=山科区。経済状態や病気から
03年に離婚した。がんやうつ病で病院に通う日々だ。
食べ盛りの長男に、回転ずしをおなかいっぱい食べさせることが辰井さんの何よりの楽しみだったが、
加算廃止で外食はできなくなった。
長男は「僕、(高校の)修学旅行に行かへん」と言い張った。旅行代や小遣いを気にしてのことだ。
子供にまでみじめな思いをさせていることが身に染みた。今は食費を切り詰めての生活。好きな
音楽CDも売って米代にした。
「母子加算があっても足りないくらい」−−。そんな苦しい生活実態を訴える声は届かなかった。
辰井さんは「本当に悔しい思いでいっぱい。私はまだ負けたくない。最後の最後まで頑張りたい」と
決意を語った。
老齢加算復活を求めた城陽市の金原辰夫さん(74)は、節約のため部屋の電気は夜も消したまま。
テレビが明かり代わりだ。夏場は市シルバー人材センターの紹介で道路の草刈りがある。
炎天下での仕事は体に響くが、月収約20万円はありがたい。ところが、冬場は約9万円の生活保護に
頼るしかなく、家賃や食費をやりくりする。
「こんなひどい判決はない。その日暮らしの生活をしろというのか」。金原さんは憤った。
原告側は「判決は高齢者世帯、一人親世帯の置かれた厳しい現実に目をつむり、(前政権の)政治
判断をそのまま追認した。司法権の誇りを完全に失ったと言わざるを得ない」とする声明を出した。(一部略)
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20091215ddlk26040689000c.html ※前:
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