★自殺問題みんなで考えて 鹿児島遺書や遺族の手紙展示
・職場での過労やストレスによる自殺を防ごうと、遺書や遺族のメッセージを展示した
「私の中で今、生きているあなた」展が、鹿児島市のかごしま県民交流センターで
開かれている。
NPO法人「働く者のメンタルヘルス相談室」(大阪市、伊福達彦理事長)が全国で開催し、
県内では初めて。
会場には、過密勤務や上司のパワハラに苦しみ、うつ状態から自殺に追い込まれた50人の
遺書や写真などが並んでいる。過酷な労働環境に悩んでいた小児科医の中原利郎さん
(東京)は、1999年8月に飛び降り自殺した。44歳だった。遺書には家族への感謝や
謝罪の言葉とともに、「この閉塞感の中で、医師という仕事を続けていく気力も体力も
ありません」とつづられていた。
中原さんの妻のり子さん(53)は「夫は、深刻な医師不足という小児医療の抱える問題に
悩み続けていました。過労死や自殺を社会的な問題として、みんなで考えてほしい」と
話していた。
遺族のメッセージも展示され、「大きくなったらタイムマシーンを作って、お父さんが死ぬ前に
『仕事に行かないで』と言いたい」という小学1年生の詩などが、来場者の目を引いていた。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kagoshima/news/20091210-OYT8T01328.htm