★捕鯨妨害なら船籍剥奪、オランダが法改正へ
米国の反捕鯨団体「シー・シェパード」による日本の調査捕鯨妨害問題で、同団体の抗議船
「スティーブ・アーウィン号」の船籍国であるオランダ政府は、抗議船の船籍剥奪(はくだつ)へ
向けた船籍法改正案を来週にも国会に提出する方針を固めた。
日本政府の要請に応えたもので、過激な抗議活動に歯止めをかける狙いがある。
オランダ運輸省報道官によると、法案は年末年始の国会休会前の提出を目指して最終調整が
行われており、上下両院の審議を経て来春成立する見通しだ。
オランダ出身の同団体幹部が船籍登録したスティーブ・アーウィン号は、今年2月、日本の捕鯨船
への体当たりや、薬品入りの瓶を投げつけるなどの危険な抗議活動に使用された。法改正により、
これまで海賊行為などに限られていた禁止行為の範囲が広がり、こうした妨害活動も船籍剥奪の
対象となる。
船籍を剥奪された船は自由航行の権利を失い、不審船として各国当局の摘発を受ける。ただ、調査捕鯨は
例年12〜3月に行われており、現在、日本の船団と同団体の抗議船2隻がすでに南極海の漁場に向かって
いる。法改正は、今季の妨害活動を阻止するには間に合わない可能性もある。
◆シー・シェパード=「世界の海洋野生生物の虐殺の終焉(えん)」を掲げ1981年に設立。
調査捕鯨船団に対する過激な抗議活動を繰り広げ、日本の警視庁は一連の活動を「テロ犯罪」と認定し、昨
年9月、活動家3人を国際手配した。
12月10日14時34分配信 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091210-00000767-yom-int