来日中のダライ・ラマ14世は5日、那覇市内で「平和と慈悲の心」と題する講演会を行い、この中で、
沖縄県内の米軍基地問題に触れ、「米軍の基地がまだ必要とされる時期が続いている」と述べた。
講演会は地元メディアが主催したもので、参加者の質問に答えた。
ダライ・ラマは「(基地の存在は)長い目で見るなら、なくならなければならない」としながらも、
「グローバルなレベルで考えないといけない」と、まだその時期ではないと説いた。
ダライ・ラマは「アジアを見ると、北朝鮮では核開発が進み、中国も超大国で、世界のために
建設的な貢献ができるはずだが、先が見えない」と、中国や北朝鮮を牽制(けんせい)。その上で、
「米国は民主国家であり、自由をうたい、正義をスローガンにしている」と米国への期待を示唆。
こうした現状から、「沖縄の地域だけを考えるのではなく、世界的な視野に立った考え方を
していかないといけない」とし、「米軍の基地がまだ必要とされる時期が続いていると思う」と
重ねて強調した。
また、米兵との間で起きるさまざまな問題については、「問題があることは認識しているが、
法律的に取り締まる方向に努力していかないといけない」と述べるにとどまった。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091105/plc0911051826013-n1.htm 依頼