「新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)」の共同代表を務める佐々木毅元東大総長らは
4日、都内のホテルで民主党の小沢一郎幹事長と会い、「国会審議活性化に関する緊急提言」と
題した国会改革案を提出した。委員会での法案審議に当たり、官僚の答弁を禁止することが柱。
閣僚ら政治家に答弁の責任を持たせることで、「官僚主導」からの脱却を図るのが狙いだ。
小沢氏は会談後、記者団に「党内、各党の議論が煮詰まり次第、可能なものから今国会で
成案を得たい」と述べ、提言を踏まえた国会法改正案の今国会提出に改めて意欲を示した。
ただ、法改正には与野党に慎重論が根強く、会期も今月30日までと窮屈なことから、
提出にこぎつけたとしても今国会中の成立は困難な情勢だ。
改革案づくりは、小沢氏が21世紀臨調に要請していた。提言は、「通年国会」を
実現することで、会期による法案審議の時間的制約をなくすよう主張。外務、法務など
政策分野別に設置されている各常任委員会は、法案を審議する「議案審査会」と、官僚らを
呼んで行政の実態をただす「国政調査・行政監視会」にそれぞれ切り分けるよう求めた。
議案審査会は「政治家同士の議論の場」と位置付け、官僚の答弁は禁止するとした。
ただ、議院運営や予算などの委員会に関しては「性格が異なる」として、禁止対象から除外した。
党首討論は、現在の45分間から短縮する代わりに週1回開催するよう提案。
閣僚と野党議員が議論を戦わせる「大臣討論」の導入も盛り込んだ。政府と国会の関係では、
副大臣・政務官が委員会の理事を兼務することなどを求めた。
小沢氏は、戸別訪問の解禁に向けた公職選挙法見直しなどについても意見を求めており、
佐々木氏らは引き続き検討する。
*+*+ jiji.com 2009/11/04[22:26:40] +*+*
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009110401085