かゆみは痛みとは違う脳の特定の部位で反応していることを、
自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の柿木隆介教授(神経内科学)らが解明し、
米国神経生理学雑誌電子版に掲載された。柿木教授は「かゆみは痛みとは違う
独立した感覚」と説明している。
かゆみだけを刺激する装置で実験し、成人男性10人の手首に電気の刺激を与え、
脳の内部を観察した。脳内側の中央の後ろの部位「頭頂葉内側部(楔前部=けつぜんぶ)」が、
かゆみだけに反応して活動しているのを発見した。これまで、かゆみは軽い痛みの感覚で、
かゆみと痛みの脳内の反応は同じという説があった。実験の結果、かゆみと痛みの
脳内の反応は似ていたが、かゆみだけに反応する部位が見つかり、かゆみの脳内の
メカニズムの解明につながりそうだ。アトピーなどのかゆみの治療は塗り薬や
薬剤注射が知られている。今後、かゆみだけに反応する脳の部位の活動を抑える
飲み薬など、新しい治療法が期待されるという。
*+*+ 毎日jp 2009/09/25[02:28] +*+*
http://mainichi.jp/select/science/news/20090925k0000m040116000c.html