【社会】ニホンミツバチの養蜂に挑む 「セイヨウ」大量死で脚光

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1かなえφ ★
 セイヨウミツバチの大量死が世界的に話題になっている中、日本在来の野生種である
ニホンミツバチが注目を集め始めている。病気やダニに強く、湿度が高くても低温でも活動する。
スズメバチに襲われても集団で立ち向かい、逆に殺してしまう技ももつ。日本では養蜂といえば
これまではセイヨウミツバチだったが、長崎県の壱岐島ではニホンミツバチで産業化を目指す
動きが出ている。

 羽音がブンブンと耳に迫ってくる。小型で、少し黒っぽい縞模様(しまもよう)のニホンミツバチ
。数百匹が巣箱から出てきた。

 「はーい、蜜をもらうからね。怒らないでね」
 長崎・壱岐島。8月中旬のある朝、斎藤政博さん(71)は話しかけながら、刃渡りが30センチは
ある大きな包丁を手に巣箱に近づいた。自宅の裏に置いている巣箱は、約25センチ四方で高さが
約15センチの木枠が6段。蜜がたまっているのを確認し、包丁を入れて、一番上の枠を切り離した。

 この日は四つの巣箱から5段を回収、手作りの遠心分離器で蜜を分けてから布でこし、17キロの
蜂蜜を収穫した。「まあまあやね」

 斎藤さんは福岡市で計器などを販売していたが、8年前に故郷に戻ってきた。
 きっかけは07年10月、長崎県佐世保市で20年以上ニホンミツバチを飼っていた元教師
久志(ひさし)冨士男さん(74)が壱岐島にニホンミツバチを復活させようと26群持ち込んだことだ。
島では開発などで雑木林の伐採などが進み、長い間ニホンミツバチが見られなくなっていた。斎藤さんら
十数人の住民が「壱岐和蜂(わばち)研究会」を発足させ、飼い始めた。

 餌もやらないのに蜜が採れて、無から有が生まれる「おもしろさ」と、自分になつくニホンミツバチの
知能あふれる行動にすっかり魅了された。久志さんに教えを請いながら、2年弱で177群にまで
増やした。
※続きます。

asahi.com 2009年9月19日15時0分
http://www.asahi.com/national/update/0919/TKY200909190158.html
▽図
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