【宮崎】育てていた里子の尻噛んだ罪、小学教諭(39)起訴 虐待相談増加の一途

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1かなえφ ★
 育てていた里子にけがを負わせたとして、宮崎地検は14日、宮崎市在住の小学校教諭
安波圭容疑者(39)を傷害罪で宮崎地裁に起訴した。安波被告は「日頃から子供の態度に
いらだっていた」などと起訴事実を認めているという。地検は継続的な虐待があったとみている。

 起訴状によると、安波容疑者は4月1日ごろ、自宅で寝ていた里子の男児(6)の尻に2回
かみついて約1カ月のけがを負わせ、同26日には移動中の車内で男児の太ももを指でつかんだり
つねったりして約1週間のけがを負わせたとされる。

 地検によると、男児は昨年8月から里子として養育されていたが、継続的な暴行を少なくとも
今春から受けていたという。地検は、里親(母親)としての心理的な圧力や仕事のストレスなどから、
安波被告のしつけがエスカレートしていったとみている。

    ◇

 里子として迎えられた教員の家庭で起きた悲劇。宮崎県内でも子供が犠牲になる虐待事件は後を絶たない。

 県こども家庭課によると、県内の昨年度の虐待に関する相談件数は287件。07年度の195件、
06年度の220件と比べて増加。逮捕に至った重大事案は今年5件(8月末現在)で、昨年1年間の
4件をすでに超えている。

 県警少年課の黒木寛史理事官は「虐待は親の立場では、しつけの一環。線引きが難しく、家庭内なので
表面化もしにくい」と指摘。今回の事件は児童相談所(児相)からの通報がきっかけで、「子供や
赤ちゃんは被害をうまく表現できない。学校や医療機関、児相などが協力し合い、小さなケースから
対応していくことが重要だ」と話した。

 児相関係者によると、男児は県警への通報後に児相に一時保護され、現在は児童養護施設で暮らしている。
一時保護された段階では無表情で落ち込んでいたが、職員が「お母さんのところに帰らなくてもいいんだよ」
と声をかけると、笑顔を取り戻したという。

asahi.com 2009年9月14日19時20分
http://www.asahi.com/national/update/0914/SEB200909140007.html