【政治】 民主・鳩山氏 「日本が進む道…友愛で、東アジア共同体を創る。通貨統合や安保協力も」…米紙に寄稿★4
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ヨーロッパと異なり、規模も、経済発展の段階も、政治制度もそれぞれ異なる国々のあいだでは、短い期間のうちに経済の統合
を実現するのは不可能だろう。しかし、日本に始まり、韓国・台湾香港が続き、その後、アセアンと中国が達成した急速な経済
発展の自然的な拡大の中では、それでもなお地域通貨の統合にむけた動きを望むべきである。通貨統合の基礎をつくるのに
不可欠な安全保障の永続する枠組みを構築するのに努力を惜しむべきではない。
アジア共通通貨を創設するには10年以上かかるだろう。個別的通貨を政治的に徐々に統合していくにはさらに長い時間がかかる。
アセアン、中国(香港を含む)、韓国、台湾はいまや世界のGDPの4分の1を占める。東アジア地域の経済力と、相互依存的な
協力関係はより広く、深く、成長しつつある。地域的な経済ブロックを形成するうえで必要な枠組みはすでに用意されている。
他方、国家安全保障の利害衝突や、それと同じくらい歴史的・文化的な摩擦により、数知れない難しい政治的な問題があると
認識せざるをえない。軍事力の増大は、たとえば日本や中国や、日本と中国のあいだにみられるような縄張り争いの問題は、
一対一の交渉では解決できない。これらの問題を一対一で議論すればするほど、感情をあおりナショナリズムを強化する
危険を高めることになる。
そこで私は、やや逆説的に、地域統合の障害となっているこれらの問題は、より大きな地域の統合に向けた動きによってしか
本当に解決することはできないのではないかと提案する。EUの経験は、我々に地域統合が縄張り争いを緩和してくれることを
示してくれたからだ。
私は地域統合と共同的な安全保障が日本国憲法が提唱する平和主義とこくさ協調主義を実現する道筋となると確信している。
それは日本の政治・経済の独立を守り、アメリカと中国のあいだで我々の利益を追及する適切な方法でもある。