【政治】 民主・鳩山氏 「日本が進む道…友愛で、東アジア共同体を創る。通貨統合や安保協力も」…米紙に寄稿★4
718 746続き。
--
金融危機は多くの者にアメリカの一方的軍縮論の時代が終わりを告げたことを暗示している。そしてそれは基軸通貨として
のドルの安定性への疑念を増大させている。
私は同時に金融危機とイラク戦争の失敗の結果として、アメリカの主導してきたグローバリズムの時代が終わり、多極化の
時代に向けて動いているを感じる。しかし現在のところアメリカのかわりに支配的な立場に立つべき国は存在していないし、
ドルにかわって基軸通貨になるべき通貨も存在していない。アメリカの影響力は低下したけれども、その軍事力・経済力は
これから20年から30年に渡り世界をリードしてゆくだろう。
最近の動向は明らかに中国が世界をリードする経済国のひとつとなるであろうことを示しており、またその軍事力も増大を
続けている。中国経済の規模は近い将来に日本をしのぐだろう。
政治的・経済的な独立を保ち、世界における支配的な立場を維持しようと努めるアメリカと、それにとってかわる道を探そうと
している中国とのあいだで、日本が国益を確保するにはどうすべきであろうか?
これは日本だけではなく、アジアの中小諸国にとっては共通の関心事となる問題である。彼らはアメリカの軍事力が地域の
安定のために効果的に機能することを希望しているが、同時にアメリカの政治的・経済的な行き過ぎが抑止されるように
望んでもいる。彼らはまた、中国の経済開発が秩序ある方法で進むことが保証され、隣国の中国によってもたらされる軍事的
脅威が、減少してゆくことを望んでいる。これらは地域的統合の主要な要因となる。
今日、マルクス主義やグローバリズムにみられるような超国家的な政策や経済哲学は、良かれ悪しかれ後退し、多くの国々で
ナショナリズムが再び大きな影響をもち始めるだろう。
我々が国家間協力の新たな構造を構築していこうとするなかで、我々はナショナリズムの行き過ぎを克服し、ルールに則った
経済協力や安全保障を確保する道を探らなければならない。