産経によると、ある自民党議員は「地方議員が国会議員に献金するなんて聞いたことない」と話しているらしいが、この人は本当に国会議員なのだろうか。もっと実態を勉強してほしい。
政治資金の実態については、森喜朗さんに聞くのが早道だ。朝日新聞発行の「90年代の証言」で、毎年4、5億もの献金をどう集めるのか聞かれた森さんは口滑らかに語っている。
「昔なら市会議員、町会議員の人たちにはこっちが金を渡さなきゃならなかった。
しかし、私は逆ですよ。全部(資金団体の後援会の)会員になってもらっています。
わかりやすく言えば年間12万円の会費をいただいているということです」
森は当選1回のとき、恩師、福田赳夫に「金集めは広く薄くだよ。丹念に丹念に細かくやりなさい」と教えられたという。
広く薄くという観念は、もちろん、特定の企業や個人スポンサーとの癒着を勘ぐられたくないからなのだろう。
その伝統は麻生首相にも引き継がれているようで、自らが代表を務める政治資金管理団体「素淮会」への19年度の献金は1億9300万円だが、
そのほか16の関連政治団体があり、麻生グループ内に事務所を置いて、企業ぐるみで丹念に、抜かりなく資金集めをやっているらしい。
政治資金処理のテクニックが優れている団体は、つけこまれるスキがない。
しかし、現実には、集金力のある多くの政治家の収支報告書が、かなりいい加減なものであることは、よく知られている。
かつて石破茂が防衛大臣に就任した当日、収支報告を修正したように、多くの大臣が入閣と同時にあわてて修正する。みんな、インチキしていることを自覚しているのだ。
http://ameblo.jp/aratakyo/entry-10292998892.html