【社会】辞めるAD(アシスタントディレクター)相次ぐ 過酷な労働、少ない達成感…番組制作に支障も

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2おっおにぎりがほしいんだなφ ★
>>1のつづき

 ◆仕事の達成感少なく
ADが定着しない背景について現代っ子気質を挙げる声は多い。
制作会社「ネクサス」の池谷誠一社長は「自分が生まれてきた意味を探すライフワークとして
仕事を見なくなった。働いていても自分の時間は欲しいし、好きなこともやりたい。
自己実現の意味が違ってきている」と言う。

だが、そうした若者の意識を変えるような教育を業界がしてこなかったと指摘する関係者もいる。
ATPの鬼頭春樹専務理事は「一つの仕事に熱を込められるのなら忙しさにも耐えられるが、
次々と仕事が振られれば受け身にならざるを得ない。先輩も愚痴だらけで、先が見えてしまう」。

メディア研究を行う「オフィスN」の西正さんも「中にはADを育てる気がない会社もある。
ADを永遠にディレクターの助手として扱っており、若者が見切りをつけるのも仕方がない」と言う。

民放関係者によれば、テレビ局が発注する番組の多くは、複数の制作会社がディレクターや
ADを派遣して作る“寄り合い所帯”。AD不足で、受注した制作会社はさらに別の会社に
ADの派遣を依頼するため、多くのADが複数の番組を掛け持つ状態となる。

 ◆人件費削減しわ寄せ
テレビ局から制作会社に十分な制作費が払われていない点を指摘する関係者もいる。
「人件費を抑えるため、1人のADを使い回さざるを得ない」と制作会社の関係者は窮状を明かす。
テレビ局側も「スポンサー収入が先細る中、ぎりぎりの制作費で作っている番組が多い」(民放関係者)
のが実情。
「このままいったら番組は作れなくなる」(同)との危機意識も高まっているが、
抜本的な改善策はいまだ見いだせていない。