NATO(北大西洋条約機構)が転売、転貸を禁じている軍事資料を
海上自衛隊が転貸で防衛商社から入手していたことが20日、分かった。
NATOは防衛省の担当者に不快感を表したもようだ。
軍事資料を直接NATOから購入すれば1枚700ユーロ(約9万円)で済むが、
海自は商社に91万3500円も払っていた。
枚数は1、2枚で、10〜5倍もの高値を払ったことになる。
防衛商社に詳しい関係者は「防衛省汚職で省と商社の癒着が批判されたのに。
相変わらずの商社頼みで転売への危機意識も薄かったのでは」と話している。
この軍事資料はNATO加盟国など38カ国の補給資料をDVD−ROMにしたもの。
NATOによると、NATOの軍事資料は非加盟国の日本の場合、昨年4月以降なら
NATOの下部機関・NATO調達管理庁(NAMSA)を通して誰でも購入できる。
海上自衛隊補給本部はDVD−ROMの入手を計画。
今年3月に一般競争入札を実施。応じたのは防衛データを多く扱う米国企業
「インフォメーション・ハンドリング・サービシズ(IHS)」の日本法人IHSジャパン
(東京都渋谷区)1社のみで、応札価格は日本語の使用説明書を付け、
一式消費税込み91万3500円だった。
これを海自は1年契約で借り受けた。転貸ということになる。
直接購入すれば説明書なしで1枚約9万円。枚数は海自は2枚、
IHSジャパンは1枚と食い違うが、いずれもかなり割高になっている。
DVD−ROMはインターネットで購入が可能で、ネット上やDVD−ROM自体に
「転売、転貸を厳禁する」と明記してある。(
>>2-以降に続くです)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090621/crm0906210938001-n1.htm