イギリスでは、壺の中に尿と針を一緒に入れて壺を逆さにして土に埋めると
自分自身の負のエネルギーを封じ込めることができるという
「魔法使いの壺(Witch bottle)」と呼ばれる民間伝承が伝わっているが、
17世紀に埋められたと見られるほぼ完全に近い魔法使いの壺が発掘されていたことが5日、
英考古学会の専門誌「British Archaeology」に掲載された論文により明らかとなった。
この魔法使いの壺は世界標準時で有名なイギリスのグリニッジで2004年に発掘されたもので、
X線断層撮影の結果、内部には尿と見られる液体と金属製のピンが封印されていることが
確認されたため、改めて内部の物質の化学分析が実施。
約12ヶ月に渡る分析の末、内部に入っていた液体は300年前の人の尿であること、
また、尿からはニコチンの成分が検出されるなど、300年前にその壺を埋めた
「魔法使い」はかなりのヘビースモーカーだったことが判ったとしている。
これまで魔法使いの壺は200件ほどの発掘例があるが、内部に封印されたものが
そのままの形で発掘されたものはこの壺が初めて。
英考古学会で当時の民間伝承を探る上での貴重な史料だとして、更に分析を進めている。
ソース:technobahn
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200906091548 画像:魔法使いの壺
http://pai.no.land.to/up/src/dgz10465.jpg