3月の生活保護を受けている世帯が、過去最多の119万2745世帯(速報値)に上ることが5日、
厚生労働省の福祉行政報告例で明らかになった。01年度から一貫して過去最多を更新し続けている。
また、経済状況の厳しさを反映し、前年同月と比べて失業者らの受給が急増している。
先月より1万4478世帯の増加。前年同月と比べても、7万404世帯増えていた。保護を受けて
いる人数は、165万4612人。
08年度の月平均は114万8766世帯(速報値)。07年度平均の110万5275世帯(確定値)を、
大幅に上回った。
世帯の類型別で見ると、失業などで保護を受けるようになった夫婦とも65歳未満の世帯など
「その他世帯」(全体の約1割)が急激に伸びた。前年同月比の伸び率は、受給世帯数全体が6.3%
だったのに対し、「その他世帯」は19.6%。夫婦とも65歳以上の高齢者世帯や傷病・障害者世帯などと
比べても、突出した伸び率となっている。前年同月比の伸び率が急増する傾向は、世界同時不況が
始まった昨秋以降、特に顕著だ。
厚生労働省社会・援護局保護課によると、例年3月は失業や離婚などが増えるため、他の月より
受給が増える傾向にあるというが、「雇用状況の悪化の影響が一番大きい。雇用状況がよくならないと、
増加傾向は続くのではないか」と見ている。
asahi.com 2009年6月5日20時13分
http://www.asahi.com/national/update/0605/TKY200906050332.html