障害者団体向け郵便制度悪用事件で、ダイレクトメール(DM)を不正発送していた障害者団体の
承認に向けた厚生労働省の「稟議書」を偽造したとして、大阪地検特捜部は26日、虚偽公文書作成・
同行使の疑いで、同省障害保健福祉部企画課係長の上村勉容疑者(39)=東京都中野区=ら2人を逮捕した。
事件は郵便事業会社(日本郵便)に続き、障害者福祉行政を担う厚労省職員の刑事責任を問う新たな
局面に発展。団体が日本郵便に提出した証明書も同様に偽造された可能性があり、特捜部は事件の
全容解明を進める。
特捜部によると、上村容疑者は容疑を認めている。ほかの逮捕者は障害者団体「凜の会」(現・白山会)の
元会員河野克史容疑者(68)。
捜査関係者らによると、上村容疑者らは2004年4月ごろ、倉沢邦夫容疑者(73)=郵便法違反容疑で逮捕=や
元会員らが設立した凜の会への証明書発行の承認に向けた決裁手続きが進んでいるよう装った稟議書を、
偽造した疑い。
厚労省は稟議書を含め、凜の会への証明書を発行した記録や資料はないと主張。しかし、稟議書が内部文書の
形式と酷似していたことから、特捜部は省内の職員が偽造したとみて捜査していた。
元会員らは入手した稟議書を特定非営利活動法人(NPO法人)「障害者団体定期刊行物協会」(東京)に提出。
協会に加盟すれば制度を利用できるが、団体の活動が定かではないとの理由で断られており、再交渉を進める
資料として使ったとみられる。
ソース
共同通信
http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009052601000628.html 【画像】郵便制度悪用事件で大阪地検に入る厚生労働省係長の上村勉容疑者
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