京都市の5月定例議会は20日、本会議を再開し、一般質問を行った。門川大作市長は、
2011年度末で市立看護短大を廃止し、佛教大が新設する看護学科向けに創設を検討し
ている奨学金制度の対象を、市内の他の私立大看護学科にも拡大する方針を明らかにした。
市は同短大の教員を佛大に引き継ぎ、学費の公私格差を埋めるために奨学金制度の創設を
検討しているが、他大学から「不公平」などと批判が出ている。
奨学金制度の対象拡大は、こうした指摘に対応するための措置とみられ、市保健医療課に
よると、看護師の養成と確保を目指し、学費負担を軽減する狙いで、卒業後に市立病院(中京区)
などに勤務すれば、返還を免除することも検討している。実施時期は未定だが、佛大が開設予定
の11年度当初も視野に調整を進める。
この日の質疑でも、田中セツ子市議(自民党)は「一本釣りのような形で決めてしまうのは、
公平性や透明性が疑われる」と指摘した。西野佐知子市議(共産党)は「引受先がなぜ佛教大なの
か経過が分からない。非民主主義的な手法だ」となど公募せずに佛大と合意した経過などにいて、
与野党から疑問の声が出た。
門川市長は答弁で「(佛大以外で)今後5年以内に看護師養成課程の新設を計画している大学は
1校あったが、すでに教員の人選面などが具体化していた」などと経過を説明し理解を求めた。
本会議では、山岸隆行市議(民主・都みらい)や久保勝信市議(公明党)ら8人が質問に立った。
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