★女はなぜ暴力“DV”夫と別れない?
藤原紀香、冨永愛、沢田亜矢子。この3人に共通しているのが、うそかまことかドメ
スティックバイオレンス(DV)で離婚したというウワサだ。紀香は左手の小指の爪を
はがされ、冨永は土下座させられたという。
DVに泣かされている女性は少なくない。内閣府が20歳以上の女性1675人に実
施した調査では、配偶者からのDVが「何度もあった」は10.8%、「1、2度あっ
た」は22.4%の計33.2%にのぼる。
ところが、これら被害者のうち配偶者と別れた人はわずか4%しかいないのだ。なぜ
なのか?
結婚問題に詳しい作家・池内ひろ美氏が言う。
「被害女性が離婚に踏み切れない理由は、(1)離婚後の経済的不安(2)世間体
(3)夫との『共依存』の3点。このうち最も多いのが共依存です。これは夫と妻が互
いに依存し合うことで、妻は殴る蹴るされても“私がいないとこの人はダメになる”と
思って夫を許してしまう。妻は暴力夫の世話をすることに生きがいを見いだし、それが
優しさだと勘違いするのです」
池内氏によると、暴力夫にはDVのサイクルがあり、妻を殴って気分がスッキリした
ら泣いて謝る。しばらくは優しい状態(ハネムーン期と呼ぶ)が続くが、ストレスがた
まる“緊張形成期”を経てまた爆発。これを繰り返す。意外にも酒乱の男は少ないとい
う。
「DV夫は医師や公務員などインテリ層が多い。彼らは妻が自分から逃げないよう計算
しながら暴力を振るいます。私のカウンセリング経験からいえば、DV被害者の8割は
離婚したほうが幸せになれます」(池内氏)
世の中には進んで不幸になる女性がいるということか……。
(日刊ゲンダイ2009年4月7日掲載)
http://news.www.infoseek.co.jp/gendainet/society/story/10gendainet05019460/