【企業】三菱UFJ証券の顧客情報5万人分売却 社員を懲戒解雇

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813名無しさん@九周年
 三菱UFJ証券は8日、システム部長代理・金子雄一(44)が同社の個人顧客のほぼ全員に当たる約148万人分
の個人情報を不正に持ち帰り、うち約5万人分を名簿業者に売却していたことが分かった、と発表した。同証
券は警視庁に通報、告訴の準備を進めるとともに、同日付で懲戒解雇した。個人情報の流出事件としては悪
質かつ大規模で、証券業界の信用にも影響を及ぼしそうだ。

 金融庁は同証券に情報流出の経緯などを報告するよう求めており、管理上の不備などを把握できれば行政処
分を検討する。事件を受けて記者会見した前田孝治常務は「お客様や関係者に深くおわびする」と謝罪。「警
察の捜査に全面的に協力し、事態の解明や抜本的な再発防止策の策定に取り組む」と述べた。
 同証券は、顧客に無関係の不動産業者などから勧誘が入るケースが3月中旬以降相次いで報告されたため、
緊急対策本部を設けて調査した。

 その結果、同社員が顧客148万6651人分の情報を自宅に持ち帰り、うち昨年10月から今年1月までに新規口座
や投資を一任する「ラップ口座」を開設した4万9159人分を名簿業者3社に売却したことが分かった。同社員は
CD−ROMに情報を焼き付けて持ち出したという。流出情報には、氏名や住所、電話番号のほか、勤務先や年収
区分なども含まれていた。

 名簿業者は、不動産業など13社に情報を400万円で販売。同証券は名簿業者に情報の使用・販売の中止を
約束させるとともに、情報を購入した13社のうち11社からも情報の使用中止などの約束を取り付けた。売却さ
れなかった分の顧客情報は回収済みで、流出していないことも確認したという。ただ、問題の13社以外から勧
誘があったとの申し出もあり、情報流出の範囲がさらに広がる可能性もある。