韓国の北朝鮮拉致被害者家族でつくる「拉北者家族会」の崔成龍(チェ・ソンヨン)代表は11日、
韓国で1977−78年に拉致された当時高校生の男性4人のうち1人が、拉致されたとみられる
日本人女性と結婚し生存しているとの情報を、2006年初めに北朝鮮関係者から聞いたと共同通信に明らかにした。
一方、日韓関係筋によると、78年に拉致された田口八重子さんが北朝鮮で韓国人拉致被害者と
結婚したとの情報があることも分かった。日韓の当局は2つの情報の真偽や接点の有無を慎重に調べている。
崔代表は北朝鮮から拉致被害者をこれまで7人脱出させ、こうした活動の中で情報を得たという。
崔代表は、横田めぐみさんが韓国人拉致被害者と結婚したとの情報も04年に入手。
日本政府の06年春のDNA鑑定を通じ、結婚相手は78年に韓国から拉致された金英男氏と確認された。
金氏が拉致された場所は、高校生4人と同じ韓国西部の黄海沿岸だった。
韓国政府は、北朝鮮が対南工作の教官に養成する目的で金氏ら5人を拉致したとみている。
5人は朝鮮労働党の工作機関「対外情報調査部」(後に「35号室」に改称)で教育を受けたり、教官になったとの情報がある。
同調査部は、87年の大韓航空機爆破事件の実行犯、金賢姫元工作員も所属し、日本語教育係が田口さんだった。
田口さんも同調査部に属していたとすれば、これら拉致韓国人男性らと接点があることになる。
北朝鮮はこれまで、田口さんは拉致後、原敕晁(ただあき)さんと結婚し86年に交通事故死したと主張してきた。
(共同)
スポニチ 社会
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