産経新聞・毎日新聞が業績不振により業務提携
販売、広告の落ち込みに新聞用紙をはじめとする原材料の高騰……。
産経の今3月期9月中間連結決算は売上高が808億円と前年同期比17・4%ダウン、
4億3400万円の営業赤字に陥った(前年同期は9億2900万円の黒字)。
事業再編特損や有価証券評価特損などの計上もあって最終損失は19億8400万円。
通期でも黒字転換の見込みはない。多額の赤字計上で昨年9月末の自己資本比率は
12・7%(3月末は16・9%)にまで低下、財務体質悪化にも拍車がかかる。
(中略)
割増退職金のコストだけで数十億円の出血、しかも「優秀な人材ほど辞めていく」というリスクを
覚悟してまでリストラに乗り出した。業界筋の間ではさらに「夕刊廃止エリアの拡大や、
タブロイド紙『夕刊フジ』の休刊」といった二の矢、三の矢もささやかれる。
(中略)
厳しさでは毎日新聞社も同じだ。今3月期9月中間決算では連結営業損益が前期の
26億8300万円の黒字から9億1900万円の赤字に転落。
不動産賃貸などを除いた単体ベースでは、前年同期の5億4100万円の黒字から25億8000万円と赤字に沈んだ。
(中略)
昨年12月、いずれも劣らぬ苦しさの産経と毎日が手を組んだ。
産経が九州地域で販売する新聞の印刷を毎日に委託するもので、今年10月スタートの予定。
具体的には、現在、大阪で印刷して空輸し、地元ブロック紙の西日本新聞社に委託して配達している新聞を、
毎日の北九州工場(福岡)か鳥栖工場(佐賀)での印刷に切り替え、引き続き西日本新聞のネットワークに乗せて配達する。
対象部数は当面3300〜3500部にとどまるとはいえ、両社では九州地区に続いて
岡山県内の両社印刷工場間での紙面制作や配送などでも提携していくことで合意。
07年10月に読売、朝日、日経の“勝ち組”3社が業務提携したことを受け、除外された2社がやむにやまれず急接近した。
「見るも無惨な弱者連合」(関係者)だ。
http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/0cffc7c7dcf20564baa884f12abe0968/page/1/