「作り手のタダ働き」が支えるWeb2.0
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0902/06/news052.html 生産者はユーザーだが、一番もうけているのはプラットフォーム企業――ユーザー投稿型サービスの増殖で
「富の二極化が起きている」と、ゲームジャーナリストの新さんは指摘する。
ユーザーがコンテンツ作りに参加する、投稿型のネットサービスやオンラインゲームが増え続けている。
「YouTube」「ニコニコ動画」のような動画投稿サービス、「FAR CRY2」のように、ユーザーが制作した
マップを共有できるサービス、「AppStore」のように、プロ・素人問わずアプリを公開できるサービスなどだ。
だがこういったサービスで一番もうけているのは、コンテンツを作っているユーザーではなく、
プラットフォームを提供している企業だ。ユーザーはむしろお金を支払ったり、広告を見たり、
サービスを盛り上げたりすることで、直接・間接的にプラットフォーム企業の利益の源泉になっている。
「生産者はユーザーなのに、プラットフォームを提供している特定の人たちを富ませる仕組みになっている。
サービスのクラウド化は、富の二極分化をもたらす」――ゲームジャーナリストの新清士さんは、
2月5日に開かれたイベント「OGC 2009」でこう指摘した。
生産物よりシステムを所有する人に利益
新さんは昨年のOGCでも、ユーザーがゲーム作りに参加している例を紹介し、ユーザーのイノベーションが
プラットフォーム企業の利益を生むと説明。創造性を発揮できるプラットフォームを提供することが
ゲームメーカーの生き残りの道だと説いた(「宇宙世紀は来ない」 ユーザーが作る“ゲームの次世代”)。
1年たった今、ユーザーが制作に参加できるオンラインゲームは増えた。例えばFAR CRY2には
「かなりレベルの高いMOD(Modificationの略、ユーザーがゲームを改造できる仕組み)が入っており、
ユーザーが作ったマップをアップロードして共有し、ユーザー同士で評価もできる」という。
「little Big Planet」の場合は、ユーザーがステージを自由にデザイン可能。ニンテンドーDSの
「うごくメモ帳」では、子ども達が自由にパラパラ漫画を描いて公開し、評価しあって遊んでいる。
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