田母神前空幕長、一坪反戦運動を批判/現職時講話「国邪魔している」
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2008-11-29-M_1-027-1_002.html?PSID=b404dbd3126fc22aebafe569e4ccbb2b 【東京】政府見解と異なる歴史認識の論文を発表し、更迭された田母神俊雄前航空幕僚長(三日付で定年退職)が今年一月、
航空自衛隊熊谷基地(埼玉県)で行われた講話で、基地への土地提供を拒否する「一坪反戦運動」について、「これはただ、
国がやることを邪魔しているだけだ」と批判していたことが二十八日、分かった。共産党の井上哲士参院議員が入手した講話録で明らかになった。
田母神氏は、空幕長在任中の今年一月三十一日、熊谷基地で「我が愛すべき祖国日本」と題して講話。
南西航空混成団司令部幕僚長として航空自衛隊那覇基地に勤務していた一九九七年当時の一坪反戦運動について言及した。
当時「一坪反戦地主」が約三千人いたが、半数は沖縄に住んだことのない人たちで、「いわゆる共産党員だ」と述べた。
土地を共有する一坪反戦地主一人あたりの平均面積は「テレホンカードの半分」と指摘。その上で「これらの人たちの土地代は
半年で四円。四円を振り込むのに手数料が八百八十円かかる。これはただ、国がやることを邪魔しているだけだ」と非難した。
同講話について一坪反戦地主会代表世話人の池宮城紀夫弁護士は「沖縄戦など過去の歴史を踏まえ、戦争に供する基地に
土地を提供しないとの思いで土地提供を拒否し続けているが、こうした運動を侮辱する発言で許せない」と憤った。
今月十一日の参院外交防衛委員会に参考人として出席した田母神氏は、講話の内容を問われ、「しゃべっているのは多分
(更迭の原因となった)論文に書いているのと一緒だと思う」と述べていた。