インドネシア国会は30日、わいせつ画像の所持などポルノに関するあらゆる行為を禁止する法案を
イスラム系政党などの賛成多数で可決した。
バリ島など非イスラム教徒が多数派の地域では法案の反対運動が続発しており、新たな宗教対立の火種になりかねない。
新法は、写真や絵画、漫画、動画から、詩歌、会話、体の動きまで取り締まりの対象としている。
最高刑は禁固15年あるいは75億ルピア(約7000万円)の罰金で、わいせつ画像をダウンロードしただけで
最高4年の禁固刑が科せられる。
イスラム教徒が人口の約9割を占めるインドネシアにあって、ヒンズー教徒が多数派のバリ島やキリスト教徒が多い
一部の州で抗議行動が頻発。特に、肌の露出が多い伝統舞踊や性的な意匠を持つヒンズー寺院が観光資源のバリ島では
数千人規模の抗議集会が繰り返された。同島の民間団体は30日、「差別的だ」として憲法裁判所に違憲審査を求める
考えを表明した。
(2008年10月30日19時36分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20081030-OYT1T00585.htm