【経済】ユーロ、対円で一時2年4ヵ月ぶり安値(143円台) 先行きに警戒感−ロンドン市場

このエントリーをはてなブックマークに追加
703名無しさん@九周年
問: アイルランド、スペインの不動産バブルはこうしたインフレの表現ですか?
答: その通りです。目下、ユーロ通貨圏にインフレ率の格差が生じていますが、
  この格差は資産価格(不動産価格、証券価格等)を加えると、もっとはっきりします。

  これは、欧州中央銀行がいかにお手上げ状態にあるかも示しています。辺境諸国
  ではインフレと戦う一方、生産性の高い諸国ではデフレ、失業と戦わねばならない
  からです。辺境諸国については、インフレを抑えるために、利子を上げなければ
  なりませんが、そんなことをすれば生産性の高い諸国におけるデフレ危機が更に
  深まり、政治紛争も拡大するでしょう。反対に欧州中央銀行が高度生産諸国の
  要求をのんで、利子を低くすれば、辺境諸国のインフレが更に激化します。

  それではTriche総裁は何をしているかと言えば、何もせず成り行きにまかせています。
  これは最小の災禍かも知れませんが、これにより一方ではインフレ、他方では
  デフレという状況が更に進行し、ユーロが終わりに近づいていることを示しています。

  このことはグリーンスパンも認めている事実で、同氏は"The Euro may be come,
  but will not be sustainable."と語りました。この発言は四教授がドイツ憲法裁に対し
  ユーロ導入に反対する裁判を起こしたのとほぼ同じ時期になされました。

問: 1997年のことですか?
答: 1992年にシャハトシュナイダーが連邦憲法裁にマーストリヒト条約が違憲である
  との裁判を起こし、その結果「マーストリヒト判決」が出されました。この判決の基調は、
  「ユーロの導入は許され、ドイツ憲法に違反しない。しかし、欧州中央銀行はドイツ
  連銀の伝統を引き継ぎドイツマルク同様の安定性を保証しなければならない」という
  ことで、判決理由には、「安定性の基礎がなくなれば、ドイツ政府は通貨条約から
  離脱することも可能である」と書かれています。

  いわゆる「安定同盟」の実現は不可能です。その理由は、経済危機が生じた場合、
  まず税金収入が欠落し、それ故赤字が増大する---というのが我々の論拠でした。
  まさにこうした事態が現在、生じています。