【経済】ユーロ、対円で一時2年4ヵ月ぶり安値(143円台) 先行きに警戒感−ロンドン市場

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700名無しさん@九周年
●基盤なき単一通貨・ユーロ  

インタービュー/Prof.ハンケル :
カール・シラー蔵相時代に大蔵省次官をつとめ、その後10年間、ドイツ復興銀行
チーフ・エコノミストを勤める。1997年、シャハトシュナイダー、ネリング、シュター
バッティーと共にユーロ導入に反対する訴えを憲法裁に行った。
以下はNeue Solidaritatに掲載されたインタビュー内容である。

問: 10年以上にわたり、貴方はマーストリヒト条約及び欧州通貨同盟の先鋭な
  反対論者で、この問題についてコメントを行うだけでなく、政治的にも、裁判の
  面でも積極的に活動されていますが、その動機は何ですか?

答: 目下の状況から話を始めましょう。一体、(国民の間に渦巻いている)巨大な
  ユーロ不信が何に起因しているのか?ここから話を戻して行きましょう。

問: 昨日、長年にわたりユーロの批判者であるZepp-LaRouche女史がドイツの
  マーストリヒト条約からの離脱、ドイツマルクへの復帰を要求する声明を発表し、
  数日前にはフランス銀行のNoyerが、通貨同盟加盟国はユーロ体制から離脱
  出来ると言明しています。またイタリアでもユーロについての論議が起こり、
  HSBC等の銀行もユーロ体制が崩壊するといったスタディーを発表しています。

答: こうした事実は初めからユーロに反対して来た者にとり満足の念を起こさせる
  ものですが、反面、なぜ今頃になってユーロのデメリットが突然発見されたかは
  驚きです。こうしたデメリットはユーロが誕生する前から明瞭に分かっていた
  ことだからです。異なる国家、国民経済をいっしょくたにした複合体に単一通貨を
  通用させるという試みが機能するはずがないからです。

  ユーロ地域では全く歪んだ競争が進行しています。比較的貧困で、経済的に
  遅れた諸国が、その後進性を武器に競争を行い、後進性が競争のメリットに
  なっています。こうした宿命的な過程の背景は、ユーロ導入によりかつての
  弱体通貨、資本形成の脆弱な諸国の通貨リスクがゼロになったことです。